エラーの概要

Windowsのバックアップ機能に"ファイル履歴"がありますが、この設定を行った後に、"このドライブはファイル履歴で認識されません"のエラーダイアログが表示される事がありました。 この記事では、このエラーの対処方法を紹介します。

対応方法としては、以下の3つです。

  1. ドライブを物理的に再接続してみる
  2. File History Service の "スタートアップの種類" を変更して、再起動する
  3. File History Service の設定ファイルを削除してドライブを再接続する

方法1. ドライブを物理的に再接続してみる

まずは基本的で簡単な対処方法です。
バックアップ先のドライブに外付けのHDDやSDカード等を指定している場合は、物理的にこれらのドライブを一度外して、再度接続してみて下さい。

NASを利用していて、ネットワークドライブを割り当てている場合は、コンピューター上から取り外して、再度割り当てを行ってみて下さい。これが手間、と言う方は、一旦この手順を飛ばして、方法2と方法3を試してみても良いです。

方法2. File History Service の "スタートアップの種類" を変更して、再起動する

次は、Windowsのサービス一覧から"ファイル履歴(File History Service)"を探して、スタートアップの種類を変更して再起動するという方法です。

手順としては次の通りです。

まず、 Windowsキー + S を同時に押下して表示される検索ダイアログに services.msc を入力して Enterキー を押下します。


windowsの検索窓にservices.mscを入力している画面

Windowsの検索ボックスに`services.msc`を入力してサービス一覧を開きます

すると、Windowsが実行しているプログラム一覧が表示されます。
もし表示されない場合は、Windowsキー + S を同時押しし、Run を入力し、コマンド入力ダイアログを開いて、そこに services.msc を入力して Enterキー を押下してください。

サービス一覧から、File History Serviceを見つけてダブルクリックします。 すると、プロパティダイアログが開くので、スタートアップの種類自動にして、OKをクリックします。 この時、サービスの状態が停止になっていれば、開始をクリックします。

なお、スタートアップの種類は、デフォルトでは 自動(遅延開始) になっているかと思います。 これは、Windows起動時にすぐに起動するのではなく、負荷を軽減するために少し遅れて起動させるというオプションです。Windows立ち上げ時のパフォーマンスとしては、 自動(遅延開始) の方が好ましいと思いますので、一度、自動にして問題が解決されたら、再度自動(遅延開始)に戻してみて、問題がないか、様子を見ると良いかと思います。


Windowsのサービス一覧とFile Historyのプロパティダイアログ

Windowsのサービス一覧からFile Historyを探してプロパティダイアログを開きます

Windowsを再起動します。

再起動後、コントロールパネルのファイル履歴を開いて、エラーが表示されているか確認します。 もし、エラーが表示されているようでしたら、再び目的のドライブを選択して見て下さい。

方法3. File History Service の設定ファイルを削除してドライブを再接続する

最後の方法は、ファイル履歴(File History Service)の設定ファイルを削除して、設定をし直す方法です。

設定ファイルは、以下のディレクトリに格納されています。

\Users\{UserName}\AppData\Local\Microsoft\Windows\FileHistory\Configuration

このConfigurationフォルダごと削除します。

削除後、コントロールパネルのファイル履歴を開きます。

すると、元々指定していたバックアップ先のドライブとは別のドライブが指定されているか、何も指定されていない状態になっているので、ドライブの選択から、再度任意のドライブを選択して、再接続を試してみてください。

ネットワークドライブの接続がうまく行かない場合も、この方法で接続ができるかもしれません。

補足

バックアップ先のドライブには、WindowsのFile Historyがバックアップ用のディレクトリを自動的に作成します。後から見た時に、"これなんのディレクトリなんだっけ?"と混乱しないように、バックアップ先のドライブを指定する際に、ドライブのトップディレクトリを指定するのではなく、WindowsFileHistoryといったディレクトリを作成して指定すると分かりやすいと思います。


執筆者情報
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ウェブ&マーケティングディレクター

清水公太

Web、映像、雑誌などの制作現場で、企画、デザイン、撮影、コーディング、マーケティング、業務改善などを経験してきました。 守備範囲は広めの雑食性のディレクターです。