福島県を拠点に活動するメディア制作所・雑多制作(代表 : 清水公太)が制作を担当いたしました彫刻家 佐々倉文(ささくらあや)さんのウェブサイト ayasasakura.com が、ウェブデザインとウェブ開発の国際コンペティション Awwwards(アウォーズ) でHonorable MentionとThe Mobile Excellence Awardに選定されました。

Sculptor Aya Sasakura - Awwwards Nominee



Awwwardsとは

Awwwards(アウォーズ)は、優れたウェブデザイナーやウェブ開発者、制作代理店を表彰する国際的なコンペティションです。
日本でも CSS Design Awards などと並び、ウェブデザイン業界で広く知られています。

Awwwardsでは、世界中から提出されたウェブサイトが、Design(デザイン), Usability(ユーザビリティ/使いやすさ), Creativity(創造性)、 Content(内容)の4つの指標で、専任の審査員とAwwwardsの一般ユーザーにより採点が行われます。

そして、Honorable Mention、Site of the Day、Developer Award、Site of the Month、Site of the Yearといった賞に選定されます。
その年の最も優れたウェブサイトはSite of the Year(その年のサイト)の称号が贈られます。

Awwwards - Website Awards - Best Web Design Trends


Honorable Mentionとは

この度、雑多制作が獲得したHonorable Mentionは、Awwwardsが選定した審査員と、一定の条件を満たし"PRO"や"CHIEF"の称号を獲得したユーザーから、6.5ポイント以上の点数を獲得したウェブサイトに贈られる称号です。 Site of the Day、Site of the Yearといった、 いわゆる大賞ではないのですが、ウェブのプロフェッショナル達から高いスコアをいただけたことを証明する賞です。

The Mobile Excellence Awardとは

The Mobile Excellence Awardは、GoogleのモバイルウェブサイトのスコアをベースにAwwwardsが策定した評価指標で70点以上獲得したウェブサイトに贈られる賞です。
評価は、以下のツールや人の目によって行われます。

  • Webpagetest.org
  • Lighthouse
  • PageSpeed Insights
  • Manual checking

Awwwardsから届いたメールには、この賞が以下のように説明されています。

The Mobile Excellence Award will celebrate work that puts users first, whilst bridging great design with pure performance. It recognises hard work and aims to raise the standards of the mobile web, allowing people to have a superior experience anytime, anywhere.
モバイル・エクセレンス・アワードは、優れたデザインと純粋なパフォーマンスの橋渡しをしながら、ユーザーを第一に考えた作品を表彰します。この賞は、努力を認めて、人々がいつでもどこでも優れた体験をできるように、モバイルウェブの水準を高めることを目的としています。(日本語訳)

ayasasakura.com と 佐々倉文さんについて

このサイトは、高知県出身で、茨城県笠間市を拠点に活動をしている彫刻家・佐々倉文さんの公式サイトです。
佐々倉さんは、様々な素材を作品に利用していますが、現在はステンレスを主な素材として作品制作に打ち込まれています。この素材に惹かれるのは、海の町で生まれ育った佐々倉さんの原体験が根っこにあるのだろうと、ご自身も考えているようです。

以下、公式サイト(プロフィール | 彫刻家 佐々倉文)より引用。

私はステンレスの鏡面に、海や波の輝き、その透明感、そして、海に潜る際の触感や、海の持つ包容力のようなものが重なり、ドキドキわくわくします。 それは、私が、海のすぐ側の小さな漁師町で生まれ育ち、海で遊び、海と共に生活していたからではないかと思っています。

サイトの制作で大切にしたこと

今回制作をするにあたって大切にしたことのひとつは、作品が主役であることは当然のことながら、個展を訪れる時のワクワクを、ウェブサイトでも表現する、という事です。

佐々倉さんは、作品ひとつひとつにひたむきに向き合うのはもちろんですが、個展という空間をひとつの作品として捉えて作品を生み出しています。
個展の入口に掲示される物語も、空間を演出する重要な要素のひとつです。

これらを、うまく再現できたら、と。

ですので、個々の作品ページだけでなく、個展のページは、ぜひご覧頂きたいと思っています。

ウェブサイトのカラースキーム(配色)は、主役である作品の邪魔にならないよう白を基調としましたが、アクセントカラーに深海をイメージさせる濃紺と、深海をサーチライトで照らすような黄金色を使いました。 この配色は、マウスをリンクに重ねた時や、「MENU」を開いた時などにご覧いただけます。

システム面やUI面でも、管理画面のメニューをカスタマイズしたり、日本語・英語の多言語サイトを更新しやすいような設計にしたり、画像をWebPに対応させたりと、細かいですが、サイトの管理者・閲覧者の双方が使いやすいように考慮いたしました。

サイトで使用しているお写真について

サイトで使用しているお写真は、 QuantumGallery&Studio (クァンタムギャラリー&スタジオ) 田村 融市郎さん、Shinobu Ostukaさんが撮影されました。

佐々倉さんの作品の魅力を引き出す、写真の数々は、このウェブサイトを作る上で、なくてはならない存在でした。

お二人のウェブサイトは以下よりご覧頂けます。 シノブさんとは一度だけお会いした事があるのですが、田村さんとはまだないので、いつかお会いしたいなあと思っています。

制作を終えて

どの業界も技術の進化は日進月歩ですが、ウェブもそうだという事を改めて感じました。 制作を通じて、より良い実装方法や、より簡単な実装方法を新たに知る事ができました。 また、制作の中で、佐々倉さんから忌憚ない意見を頂いて、それを追加することで、自分の考えだけでは思いつかなかった表現が生まれたりしました。

これからも、知識と技術、そして周りの意見を吸収する大切さと楽しさ、そして大変さ…を忘れずに、制作、マーケティングに取り組んで行きたいと思います。


執筆者情報
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ウェブ&マーケティングディレクター

清水公太

Web、映像、雑誌などの制作現場で、企画、デザイン、撮影、コーディング、マーケティング、業務改善などを経験してきました。 守備範囲は広めの雑食性のディレクターです。